3月19日のお歌

012:メガホン メガホンの中身のやうに頭出し猫はふたたび喧嘩しに行く(今岡悦子)
        猫が見えるようです。狭い隙間からにゅるんと出てくる猫。尻尾を立てて気合
        入りまくりで歩いてゆきます。 


014:主義 なに色の主義を翳して踏み出せばあの空色に近づけるのだろ(emi)
        いつもそこにあるのに近づけない。手が届かない。どうしたらいいんだろうと思
        います。


019:アラビア アラビアの文字は風のかたちにて右の眸(まみ)から左の眸(まみ)へ(飛鳥川いるか)
        流れていくアラビア文字の美しさが浮かびます。風のかたちという表現が素敵
        です。


020:楽 楽園はあなたの腕のなかにある 楽園はあなたの腕のなか(土岐友浩)
        繰り返しが効いています。素敵な楽園でしょう、そこは。

091:暖 暖色を着ても名のない週末に男が泣いていいのだろうか(岩井聡)
        まだ薄ら寒い何も予定のない週末、でしょうか。泣いていいのだろうか、と問い
        つつ、すでに泣いているのです、きっと。誰かが「泣いていいよ」と言えばそれを
        理由にできるのです。

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by mizuki_nim | 2005-03-30 21:11 | 題詠マラソン気になる短歌