『塔』10月号掲載歌

七月の雨を含みて山の木の濃きみどり色ぼうとふくらむ

八雲立つ出雲にあれば深緑(しんりょく)のなだりにかかるを雲と思ほゆ

南国のひとが畳に胡坐かき歌は愛だと笑まいたまえり

スサノオの降りたる山のふもとまで真闇のなかを走りゆくバス

あまたあるあきらめしこと言わぬままかばんをたすきにかけなおす人

七夕の風に短冊まわりおり「裕子さんに会えますように」


(小林幸子氏選)




7月に奥出雲で開催された与謝野晶子短歌文学賞の歌会と大会に参加しました。
河野裕子先生が選者だったのでもしかしたらお目にかかれるかもしれないと思っていましたが、
それは叶いませんでした。

3首目、伊藤一彦先生です。
歌会後の懇親会で、お話しすることができました。懇親会の会場は畳に卓と椅子というスタイルで、最初わたしたち(友人のAちゃんとMちゃんと)は、膝をついて見上げて話をしていたのですが、すぐに伊藤先生は椅子を引いて畳の上に胡坐をかいて、目線を合わせてくださいました。
「短歌はね、愛ですよ」とおっしゃったのが心に残っています。
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by mizuki_nim | 2010-10-23 16:42 |