くわくこうが鳴く

今朝もまた電子レンジをいくたびも使ふ電気が東京にきて
悼むとも偲ぶとも違ふ(めめんともり)父がひよつこり会ひに来るのだ
当たり前のやうにこたつに父がゐる五十七歳のかほして父が
その声を忘れたるゆゑわが夢に微笑むのみの父であること
駅名を確かめながら乗つてゐる 曙橋にくわくこうが鳴く

(6月号 花山多佳子氏選)

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by mizuki_nim | 2015-01-08 21:29 |