みづのゆくへ

県境に分水嶺のあり川の流れが変はるといふアナウンス
大山の右にあらはれ昨夜(きぞ)買ひし天然水はあの山のみづ
窓ぎはに頬杖をつくわがかほを透けて若葉のみどりが流る
降つてきた。手のひらで頬ぬぐふとき海にゆかない雨粒これは
見えずとも分水界のあることの、さやうならとも言はずに別る
結局はひとりなんだよ海面におのれの影を落とす飛行機

(9月号 栗木京子氏選)

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by mizuki_nim | 2015-01-15 20:39 |