007 天の原

007: 安倍仲麿(あべのなかまろ)
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも
大空を振り仰いで遠くの月を眺めている。あの月は、昔、(ふるさとの)三笠山に出ていた月と同じなのだろうかなぁ。

天の原・・・大空。
三笠山・・・奈良市の市街地の東にある春日(かすが)神社後方の山。若草山の南にあり、春日山の西峰をなす。標高二八二メートル。若草山をさしていうことも多い。みかさのやま。

*作者について
安倍仲麻呂とも。遣唐留学生として唐に渡りましたが、帰国はかないませんでした。
あの安倍晴明のご先祖様♪と言われております。

望郷ですね。遥か唐の国からふるさとの奈良を思って詠んだ歌でしょうか。
今は飛行機で簡単に行けてしまう中国ですが、昔は命がけでした。帰りたいと思いつつ帰国を果たせなかった人がどれほどいたのでしょう。
『中国の壷』(川原泉著 白泉社文庫)を思い出してしまいました。
まったくの余談ですが、三笠ときくとついついどら焼きの「三笠」を思い浮かべる食いしん坊なわたくしです。奈良の湖月という和菓子屋さんの三笠が巨大でおいしいです(大好物)♪

本歌取りのキーワード:空、月
この空に北極星を見つけなきゃ たぶん今頃君も見ている
ミッションの合間に青き遊星を ふるさとを見る宇宙飛行士

遊星・・・惑星のこと。
宇宙から見たわたしたちのふるさとはまだ青いんですね。
「望郷」というものをわたしは殆ど感じたことがないので、これをキーワードには出来ないと思いました。そこで「遠く離れた場所で別々に同じものを見る」というシュチュエーションを持ってきました。
実は月で詠んだものもあるのですが題詠マラソン2005に投稿することにしました。(^^ゞ
キーワードを軸に考えていくとキーワードが入らない歌になることもあります。今回はちょうどスペースシャトルのニュースなども入り想像が広がっていきました。

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by mizuki_nim | 2005-08-01 21:36 | 本歌取り