009 花の色は

009: 小野小町(おののこまち)
花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
はなのいろは うつりにけりな いたずらに わがみよにふる ながめせしまに春の長雨で桜の花の色はすっかり褪せてしまいました。いたずらに物思いにふけっている間にわたしの容姿も衰えてしまいました。

花・・・桜の花。ここでは女性(小町)のことでもある。
うつりにけりな・・・花の色について言う場合は(色が)褪せてしまったという意味になる。最後の「な」は詠嘆を表す。
世にふる・・・世を過ごす。世には男女の仲という意味もある。ふるは次のながめ(長雨)ににもかかる。
ながめ・・・物思いにふける。長雨と掛詞になっている。

*作者について
たいそうな美人だったという小野小町(何しろ世界三大美女の一人)。非常にモテたらしいです。百夜通いの深草少将の伝説などが後世になって作られました。

全然美人ではないわたくしですが、身につまされるというか、心がえぐられるようにイタイ歌ですなぁ。高校時代に読んだ時にはそんな風に思わなかったのにねぇ。共感できるほどトシをとったということなのですねぇ。嗚呼。

本歌取りのキーワード:花、色、移る
人もまた移りゆく花 いたずらに時を過ごしてセピアの色に
残ったのはセピア色の思い出だけ。

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by mizuki_nim | 2005-08-03 21:58 | 本歌取り