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よいお年を!

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来年もどうぞよろしくお願いいたします。
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by mizuki_nim | 2008-12-29 22:02 | ご挨拶

ホットミルク

新しき塔婆のあいだ抜けきたる蜻蛉は空に金糸をのこす

『短歌』公募短歌館 吉川宏志氏選 佳作 2008年12月号



「だから」とか「でも」で始まる言い訳とホットミルクの膜がきらいだ

『短歌』公募短歌館 成瀬有氏選 秀逸 2009年1月号
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by mizuki_nim | 2008-12-29 18:58 | 投稿短歌

作品特集二十首連作

 地下鉄

いずこより迷いきたるか地下鉄の窓にしずくの光るを見つく

隣には〈めぢから〉のある人がおり睫毛は最大積載ならむ

のびやかにくるぶし見せて降車しつ学生服の男の子たち

ケータイをぱたりと閉じて青年がツーステップで乗り込みてくる

何の曲弾いているらむ少年はかばんの上を鍵盤にして

足音が音符のごとしスキップでわれを追い越す少女の軽さ

草原をわたりし風の震えなり両国駅に響くホーミー

     沿線にインターナショナルスクールがあるらしい
民族の違う子ふたり真剣にあやとりをする朝の電車に

繰り返し〈たんぼ〉や〈川〉が現るる小さき両手の空間を見つ

改札を堰き止めし朝舌打ちをされれば一日耳に残れり
*ルビ 一日=ひとひ

しねしねと唱えるごとくチョコボール食べ続けいるスーツの男

地下鉄の座席に蔦の男いてヒトにも這い性立性のあり

水飲み場にうずくまる人、いないかのように黙して過ぎ行きにけり

青タイルのみ踏むというマイルール持つ少年がジグザク進む

既定値は俯き加減 われの名が呼ばれたようで顔を上げたり

ゆくりなく銀の羽舞い降りき目の前に立つ男の手より
*ルビ 銀=しろがね

ターコイズの小さき青がつきたるはイーグルフェザー ナバホだろうか

「すみません」と屈むる人のワイシャツの青さが空のように思えり

中堅のサラリーマンと思えるに〈リトル・ベア〉など名前のあるや

てのひらに羽根を返しぬインディアン・ネームは結局聞かざるままに



『塔』12月恒例の作品特集(公募)に応募した20首連作が掲載されました♪
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by mizuki_nim | 2008-12-22 18:40 |

『塔』12月号掲載歌

しろたえの雲の一刷け窓越しにカルピスまぜしスプーンを舐む

今朝も髪を結い上ぐること面倒と思いつつ結う 夏がゆくらむ

<不燃ごみ>とシールを貼られ傘化(かさばけ)は電信柱に寄りかかりおり

いかりや長介の声聞こえたり雨漏り受くるバケツがありて

かなしみと折り合いをつけ生きてゆくことを「癒えた」と人はいうらし


(黒住嘉輝氏選)
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by mizuki_nim | 2008-12-20 14:52 |